KINJO
WANDERVOGEL
折立➡太郎平➡薬師沢 小屋
薬師沢小屋➡雲ノ平➡祖父岳➡ワリモ岳➡鷲羽岳➡三俣山荘
三俣山荘➡新穂高温泉
祖父岳(2825m)・ワリモ岳(2888m)・鷲羽岳(2924m)
< 山の足跡を綴る > 初日 文責1年Sくん
我々錦城高校ワンダーフォーゲル部は、8月19日(火)から21日(木)の二泊三日で雲ノ平へ夏合宿に向かいました。
初日の予定行程は、折立を7時40分に出発し、三角点に9時10分、五光岩ベンチに10時50分、太郎平小屋に11時50分、薬師沢小屋に15時10分到着というものでした。
初日(18日~19日)記録
0日8月18日(月)
時刻21時45分に東京メトロ竹橋駅毎日新聞社西口玄関ロビー内にて集合
(以前テント泊で遅れていた部員は反省を活かし30分前に到着していました)
その後、今回の合宿に同行していただくOBの方々と先生方との挨拶を済ませ、22時15分のバスの受付後、竹橋駅→折立間を夜行バスで出発しました。
車内で、部員の1人が青チャートとパソコン、使えないポケットWi-Fiを持ってきていることが判明し、今回の合宿の目標として急遽、日本一高い場所にある青チャートを達成するというものが追加されました。
1日目 8月19日(火)
折立に6時40分に到着し、午前7時40分に朝食等を済ませ出発。
7時42分に中部山岳国立公園 薬師岳登山口(標高1356m)から登山開始。
その後、急な道のりを経て8時40分頃に休憩ポイントのアラレちゃん看板に到着
休憩後、次のチェックポイントに向かっていると、10時10分頃森林限界を超え、景色が開けてきたことにより見えてきた有峰湖をバックに吹き込む涼し気な風を楽しみながら五光岩ベンチ(標高2189m)に10時45分頃到着しました。
その後、木道を歩いていると森林限界がまるで線でも引いたかのように明確にくっきりと視認でき、大自然の不思議と素晴らしさを感じながら楽しむことができました。
その後11時30分に太郎平小屋(標高2330m)に到着し、昼食をとりました。
山小屋にはラーメン屋等があり、先生OB方は部員を尻目にラーメンを啜っていました。
リッチですねぇ。
一方、部員はというと、女子部員はお湯でできるパエリア?のようなものを作っていて、男子部員はカップラーメン、カレーメシ、そして極めつきはカップ焼きそばを持ってきている部員もいました、沸騰する前にお湯を注いだせいで排水後に露になったカチカチの麺がとても印象的です。
その後、1時間の休息を終え、12時30分に太郎平小屋を出発し初日の宿泊地の薬師沢小屋へ出発しました。
道中、とても綺麗な大小の川が散見され、時折その透き通った水に触れ冷たさに驚きつつ、体を冷やしながら薬師沢小屋へと足を進めました。13時15分頃には比較的大きく、透き通った川があり、そこで涼む上で川の水を飲んだり浴びたりして、その冷たさで、長時間のアップダウンで熱くなった体を冷やしながら雄大な自然の恵みを肌で感じました。
その後、木道と岩場を下り、初日の宿泊地である薬師沢小屋に14時30分に到着しました。
宿のお金を払い終え、荷物を寝床に置いた後、部員の男性陣はその汗を流すべく山荘脇の川へと足早に向かいました、川の水量は豊富であると同時にとても透き通っておりエメラルドグリーン色の水に皆服を脱ぎ捨て大はしゃぎで楽しみました。
水浴びを終えた部員らのうち計4人の部員は外の机で夕食までの時間各々の勉強を行いました。その後の夕食ではトロロ蕎麦、白米、角煮、味噌汁を中心とした食事を提供して頂き、エネルギーを大量に消耗した体を回復させるべく、ご飯をかき込みました。
食後は食事スペースが談話スペースとして解放されていたので、部員皆消灯時間まで勉強し、初日を終えました。
< 山の足跡を綴る > 2日目 文責1年Hさん
夏合宿2日目!
今日は薬師沢小屋から雲ノ平へ行き、祖父岳、ワリモ岳、鷲羽岳を経由して三俣山荘を目指します。
朝4時30分に起床。
みんなまだ少し眠そうです。
黒部川源流に位置する薬師沢小屋では豊かな水が生み出すおいしい朝ごはんを食べることができました。
準備を整えいざ出発!と思いきや男子部員の1人がお腹の調子を悪くしてしまいました。
今後のことも考慮し、女子組は6時35分に先に出発します。雲ノ平へ行くには薬師沢小屋からの急登を乗り越える必要があります。ところどころにはしごや大きな岩がある大変なコースでしたが、OB2人の力を借りながらなんとか雲ノ平までたどり着くことができました。また、その途中で男子組とも合流することができました。
雲ノ平は日本最後の秘境と言われており、その美しい景観をみんなで楽しみました。
9時50分に雲ノ平山荘に到着。
ジブリにでてきそうなかわいらしい見た目の山荘で休憩したり、写真を撮ったりしました。
10時25分、祖父岳に向けて出発します。
気持ちの良い木道を抜けたあと、少し下ってから山頂を目指して登ります。
そして、11時40分祖父岳山頂に到着です!
北アルプスの名峰を360°パノラマで楽しむことができました。
続いてワリモ岳へと出発します。
岩苔乗越を経由して13時15分に到着しました。ワリモ岳ではロープ箇所もあり、スリル満点でちょっと怖かったです。
最後に鷲羽岳を目指します。
ゴツゴツとした岩を乗り越えながら進んで行きます。
ついに14時に山頂に到着です!
なんと標高は2924m!みんな達成感でいっぱいで、ハイタッチしていました!
槍ヶ岳や眼下に広がる鷲羽池などの素晴らしい眺望を楽しめました。
たっぷりと楽しんだあと、14時20分、今日のゴール三俣山荘へ出発です。かなり急な下り道で岩もゴロゴロしていたので気をつけながら下りました。
15時30分に三俣山荘に到着しました。
17時40分からは待ちに待った夕食です!
鹿肉のジビエシチューをいただきました。
男子たちはご飯を何度もおかわりしていました。さすがです。
その後は明日の準備をしたり、山小屋の夜喫茶を楽しむ部員もいました。
ちなみに私は、Y先輩とりんごのケーキを食べました。
おいしいものを食べて元気回復!
明日の計画を再確認し、9時には全員就寝しました。
いよいよ明日は合宿最終日です!
< 山の足跡を綴る > 文責2年Mくん
3日目の予定
4:00出発 三俣山荘→三俣蓮華岳→双六岳→双六小屋→鏡平小屋→わさび平小屋→新穂高温泉 13:00到着
4:00出発の予定だったが、2日目の夜に、小屋付近に熊が出たという情報があり4:30出発に変更になった。周りが暗い中だと、すぐ近くまで熊に気づかないリスクが大きいからだ。4:30を少し過ぎた頃、辺りはガスに包まれつつも、少しずつ明るさを帯びてきた中で、我々は三俣山荘をあとにした。
小屋を出てすぐ、三俣蓮華岳への登りが始まった。2日間の疲労と熊への緊張感がある中で、肉体的にも精神的にもすり減っていった。登り続けて10数分経ったところで、1人の部員が体調不良を訴えた。高山病の可能性があったので、頭痛止めやゼリー、温めたポカリスウェットを部員、教員、OBで協力して飲ませ、本人の衣服で厚着をさせ、体を温めた。しばらく時間を置いたのち、部員は徐々に回復。約1時間後には動けるようになった。
しかし、計画の変更は余儀なくされ、三俣蓮華岳・双六岳には登らず、その巻道を行くルートへと変更となった。
双六小屋に近づくにつれて少しずつ霧が晴れていき、進行方向左側には大天井岳(おてんしょうだけ)と思われる山が見え始めた。ここからは尾根を歩くルートがしばらく続くので、いろいろな景色が見れるかもしれないという希望が我々の期待を高めた。
8時ごろまで双六小屋で休憩をとり、南に聳える山を迂回しながら進んでいくと、先ほどまで雲に隠れていた槍ヶ岳がくっきりと。これほど綺麗に近くで見た槍は自分にとって初めてであり、荘厳さを感じさせられた。
時折休憩を挟みながら、我々は鏡平小屋へと向かう。下っていくにつれて変わる景色に、連山にいける合宿ならではの楽しみを感じながら、軽快な足取りで進んでいった。
10時前に鏡平小屋を出発して進んでいくと、これまでのいわゆる尾根歩きからうってかわって、谷を下っていく登山道に入った。最初の頃はあとたった数時間で下れると感じていたにも関わらず、だんだんとくる足裏の疲弊とともに、まだ数時間も続くという辛さが勝っていった。こんな時、他の部員や先生、OBの方と話すと気が紛れ、やる気が湧いてくる。これも複数人で登山に行くメリットだろう。先生やOBの方、そして先輩後輩間の壁が比較的ないであろう今期の錦城のワンダーフォーゲル部だからこそ、違う人と色々な話ができることはとても魅力だと感じる。
12時過ぎにわさび平小屋に到着する。ここまで降りてくると、道が舗装されており、相当下ってきたことを実感させられる。小屋ではきゅうりやラムネ、スイカなどが販売されており、先生の大盤振る舞いで無料できゅうりを得た我々は、残り1時間の長くとも短くとも感じられる登山に俄然やる気を出した。
13:15。我々はついにゴールである新穂高温泉に到着した。3日間で3距離5km、アップダウン共に3000m近くの行程を踏破した。体調不良等もあったが、まずは全員が無事に帰って来れたことが本当によかった。そしてみんなで温泉に入り、我々は最初で最後のこのメンバーでの夏合宿の舞台を後にした。














